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小中学校の生徒は,なんらかの意味で変わった意見を持っている者をいじめがち(虐待しがち)であり,大人も(この点で)小中学校の生徒の精神年齢を越えていない者が多い。自由主義的な感情が行き渡り,それに懐疑的精神が少し添えられるならば,社会的協力はそれほど困難なものではなくなり,それに応じて,自由もより可能なものになる。
Schoolboys are apt to ill-treat a boy whose opinions are in any way odd, and many grown men have not got beyond the mental age of schoolboys. A diffused liberal sentiment, tinged with scepticism, makes social co-operation much less difficult, and liberty correspondingly more possible.
Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
More info.:https://russell-j.com/beginner/POWER18_270.HTM
<寸言>
自由であることはとても重要であるが、「他人の(行動の)自由を侵害する自由」はない(認められない)。「マスクをしない自由」はあっても、「マスクをしないことによって感染することを恐れる人」の近くにマスクなしで近接し、それらの人の「行動の自由を侵害する自由」はない。また、マスクをしない無症状の感染者の(無制限な)行動の自由を尊重するわけにはいかない。
即ち、相手の自由も尊重しなければならず、無制限の自由の主張は成り立たない。いろいろな意見の人を尊重するということは、自分の意見の客観的正しさを疑うことが伴わなければいけないことを意味しており、懐疑精神があわせて重要ということになる。
そうして自分が確信をもっていることでも間違っている可能性を認めることから、社会的な協力の精神が生まれる。
一方、トランプのような世界の権力者は・・・
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