バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 私の知っている平和主義者の中には,戦争に言及しないで歴史を子供に教えたいと望み,できるだけ長い間,この世の残酷さについて子供を無知にしておくほうがよいと考える者がいたし今でもいる。しかし,私は知識の欠如(無知)に依存するような「逃避的かつ遁世的な美徳」を賛美することはできない。歴史教育が少しでも始めるやいなや,隠さずにありのままの歴史を教えるべきである。真実の歴史が私たちの与えたいと思っている道徳と矛盾するならば我々の道徳はまちがっているにちがいないのであり,そのような道徳(倫理)は捨ててしまうほうがよいであろう。

I have known some pacifists who wished history taught without reference to wars, and thought that children should be kept as long as possible ignorant of the cruelty in the world. But I cannot praise the "fugitive and cloistered virtue" that depends upon absence of knowledge. As soon as history is taught at all, it should be taught truthfully. If true history contradicts any moral we wish to teach, our moral must be wrong, and we had better abandon it.
 Source: On Education, especially in early childhood, 1926, by Bertrand Russell
More info.:https://russell-j.com/beginner/OE11-120.HTM

<寸言>
 日本の政府には 「由らしむべし知らしむべからず」(人民を為政者の施政に従わせることはできるが、その道理を理解させることはむずかしい。転じて、為政者は人民を施政に従わせればよいのであり、その道理を人民にわからせる必要はない)の精神が行き渡っている。
 自分の説明能力の貧弱さを棚に上げ、「物言えば唇寒し秋の風」と具体滝な説明をさけ、「説明できないこと」(=説明が難しいことではなく、本音を言ったらまずいこと)があるとオウム(あるいは壊れたレコード)のように繰り返す菅総理。
 安倍前総理も不規則発言が多かったが、菅総理はもっと失言が多くなりそう。官房長官の時と違って、「問題ない」「答える必要はない」と繰り返すわけにはいかない立場にある。
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