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人びとは,文学の古典を読むとき,それがブラウン,ジョーンズ,ロビンソンといった一般庶民の生活から見て,どういう意味あいを持つかは,考えてみようとはしない【参考:イギリスの名前ランキング_1位:スミス(鍛冶屋)、2位:ジョーンズ(Joneの息子、 3位 :ウィリアムズ(Williamの息子)、4位:ブラウン(黒い髪の人)】。これは,ユートピア文学を読むとき特によく起こる。なぜなら,現在の社会制度からユートピアヘ至る道(道程)については何も語られていないからである。こういう事柄において価値ある能力は,次にどんな手を打つべきかについて正しく判断する能力である。
People read a literary classic without any attempt to see what it means in terms of the lives of Brown, Jones, and Robinson. This is particularly easy with a Utopia, because we are not told of any road which leads to it from our present social system. The valuable faculty, in these matters, is that of judging rightly as to the next step.
Source: On Education, especially in early childhood, 1926, by Bertrand Russell
More info.:https://russell-j.com/beginner/OE06-070.HTM
<寸言>
ユートピア文学を読んでのよくある2つの反応・態度。「こんな社会だといいなあ」と空想にひたる。もう一つは、「そんなの絵空事だ」と切り捨てる。どちらも創造性も生産性もない。
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