バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 多くの人は,恋をすると,世間から逃れるためのささやかな安息所を捜し求める。そこでは,感心すべきでないのに感心し,賞賛される価値がないのに賞賛されることを確信していられる。多くの人びとにとって,家庭は真実からの避難所である。つまり,彼らは,恐怖心を持ち,臆病であるため,そのような感情を忘れさせてくれる仲間づきあいを楽しむようになるのである。彼らは,賢明でない母親から昔得たものを妻に求める。そのくせ,妻が夫のことを大きな子供だとみなすと,驚く。

Many people when they fall in love look for a little haven of refuge from the world, where they can be sure of being admired when they are not admirable, and praised when they are not praiseworthy. To many men home is a refuge from the truth: it is their fear and their timidities that make them enjoy a companionship in which these feelings are put to rest. They seek from their wives what they obtained formerly from an unwise mother, and yet they are surprised if their wives regard them as grown-up children.
Source: The Conquest of Happiness, 1930, Chap.11:Zest
 More info.: https://russell-j.com/beginner/HA23-040.HTM

<寸言>
 お互いほめあっていれば平和であり、他人に迷惑をかけなければ問題はない。まったくの私事であればそうであるが、社会に関わることは個々の家庭内では意見の一致をみてウィンウィンであっても、世間の他の人々に災難をもたらしていることも少なくない。そうして政治の出番であるが、政治家も利権を求める者も少なくない。

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