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子供が六歳になるまでには,道徳教育はほぼ完成していなければならない。即ち,後年必要になるであろうそれ以上の道徳的美点については,既得の良い習慣と,既に刺激を受けた野心の結果として,少年少女が自発的に伸ばしていくべきものである。その年齢以後に,道徳教育がいろいろと必要になるのは,幼年期の道徳教育がなおざりにされたか,あるいは,良くなかったかという場合のみである。
By the time the child is six years old, moral education ought to be nearly complete ; that is to say, the further virtues which will be required in later years ought to be developed by the boy or girl spontaneously, as a result of good habits already existing and ambitions already stimulated. It is only where early moral training has been neglected or badly given that much will be needed at later ages
Source: On Education, especially in early childhood, 1926, by Bertrand Russell
More info.: https://russell-j.com/beginner/OE04-010.HTM
<寸言>
不道徳な親が子供を道徳的に育てることは難しい。自分の過去を反省して子供だけはまっすぐにと思って育てても、日頃の親の姿を見てきた子供は「習うよりも慣れろ」「親の言葉よりもその姿(行動)を見習う」ということになりそう。努力なしに何でも手に入る子供は、他人に対する「思いやり」を持てなくなる。
たとえば、コロナ渦にある状況で「自宅でゆったりしたソファーに横たわり星野源の音楽を聞きながらゆったりとコーヒーを飲む姿」をわざわざ流すことによって多くの国民がどう思うかは想像できない。そうして、バッシングを受けて初めてちょっとまずかったと気づく。その繰り返し。
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