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私の時代(ラッセルが使徒会の会員だった時代)以後,使徒会(注:ケンブリッジ大学の秘密の討論サークル)は,ある点で変化があった。使徒会のメンバーの2人,ジョージ・トレヴェリアンとリットン・ストレイチーの間に長く尾をひいた戦いがあったが,リットン・ストレイチーが,総体的にいえば,勝利を得た。彼(ストレイチー)の時代になってから,会員の間の同性愛関係が一時期あたりまえになったが,私の時代には,同性愛関係は知られていなかった(→あったかも知れないが,表沙汰になるようなことはなかった)。
After my time (in Cambridge University) 'The Society' changed in one respect. There was a long drawn out battle between George Trevelyan and Lytton Strachey, both members, in which Lytton Strachey was on the whole victorious. Since his time, homosexual relations among the members (of the Society) were for a time common, but in my day they were unknown.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB13-310.HTM
<寸言>
英国の貴族や上流階級は富裕層であり権力をもっていたので、同性愛関係も上流階級の間では知られていたも一般市民にはほとんど知られることはなかった。
ラッセルはどちらかというと同性愛に少し嫌悪感をもっていたが、ケインズやストレイチーとの交流から、ラッセルも同性愛者だと勘ぐる者もいた(例:慶応大教授の福田和也など)。
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