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1904年のある時,私が道もない広大な荒地の中の一軒家に住んでいた時のことであるが,彼(ケインズ)は手紙で私の家で週末の休息をとってもいいか尋ねて来た。私ははっきりとどうぞと返事したところ,彼はやってきた。彼が着いて5分たつかたたないうちに,ケンブリッジ大学の副総長(松下注:英国の大学では,総長は名誉職であり,副総長が実際上の総長=学長)が大学の仕事をいっぱいかかえてひょっこりやってきた。他の連中も何の連絡もなしに -日曜日に朝食にやってきた6人も含め- 食事ごとにやって来た。月曜の朝までに,予期せぬ客の数は26人に達した。多分,ケインズは,私の家に来た時よりももっと疲れて帰って行ったと思われる。
Once in the year 1904, when I was living in an isolated cottage in a vast moor without roads, he wrote and asked if I could promise him a restful weekend. I replied confidently in the affirmative, and he came. Within five minutes of his arrival the Vice Chancellor turned up full of University business. Other people came unexpectedly to every meal, including six to Sunday breakfast. By Monday morning we had had twenty-six unexpected guests, and Keynes, I fear, went away more tired than he came
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1 :
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB13-250.HTM
<寸言>
ラッセルの自伝には、こういったエピソードが満載。ラッセルは当代の非常に多くの世界的人物と交流があり、時代や人物の貴重な証言集でもある。欧米を中心に世界的に読みつがれているが、日本ではそれほど読まれているとは言えない。
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