今日の(現代的な)学校で教えられることがらは,それ自体知る価値があるものが多いが,通例,それは生徒が完全には理解しない方法で教えられる。その結果,大人たちは正確さを欠いた心的習性を身につけ,悪意のある動機による事実の歪曲に気付かなくなる。
What is taught in up-to-date schools is often worth knowing on its own account but is usually taught in such a way that the pupils do not know it at the end. The consequence is that adults have slipshod habits of mind and cease to notice distortions of fact which have a sinister motive.
Source: The decay of intellectual standards, by Bertrand Russell
More info.: https://russell-j.com/DECAY-IS.HTM
<寸言>
大事なことや基本的なことは、十分理解してから次に進まないといけないが、(複雑な現代においては)覚えることが多すぎるために、不十分な理解の上にその理解を前提した事柄を多く学ぶので、不十分あるいは間違った知識を大量に身につける危険に溢れている。そういった「正確さを欠いた心的習性」の人間は「悪意による事実の歪曲」に気づかなくなり、社会全体として間違った判断をすることになりがちである。