現代教育の最悪の欠陥の一つは,(現代教育の)現実への無関心である。私は,'現実'という言葉で,深遠なものも,形而上学的(哲学的)なものも意味しようとしているのではない,'ありのままの事実'のことを言っているにすぎない。世界のあらゆる不愉快な側面から恐怖のあまり'目をそむける'習慣は危険であり,ある種の浅薄な弱さの現れにほかならない。
One of the worst defects of modern education is its indifference to reality. I do not mean by 'reality' anything profound or meta-physical ; I mean merely plain matters of fact. The habit of shying away in terror from every unpleasant feature of the world is a dangerous one and is the mark of a certain frivolous weakness.
Source: On Protecting Children from Reality, by Bertrand Russell
More info.: https://russell-j.com/CHILD-P.HTM
<寸言>
東京あるいは東京近郊で直下型地震はいつ起こるかしれないが、今できる対策をやっておけば、必要以上に気にするのはよくないと思っている人が多いのかも知れない。しかし、本当に「今できる対策はやっている」と言えるのか? 東京に直下型地震が起きた場合、被害を大きくするのは、東京への過度の集中が大きな原因の一つであろう。しかし、国(政府)も東京都も、東京への過度の集中はよくないと言いながら、たとえば、政治機能の移転(首都移転)をして大災害が東京に起こったとしても日本をコントロールできるような根本的な手をうとうとしない。政府(与党)は「だから緊急事態対策法(災害時の私権の制限など)を通す必要があるんだ」と主張し、それに野党は反対するから対策が進まないのだと、「無策の免罪符」にしている。