バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 我々は「精神(こころ)」を記憶の連鎖によって前後両方向に互いに結合されている事象群であると定義してもよいであろう。我々(人間)はそういう事象群のひとつ -即ち,自分自身を形成しているもの- について、世界の他の何ものについてよりも、内的にかつ直接的に知っている。自分自身に起こることに関しては、我々は(その出来事の)抽象的な論理的構造だけでなく、それらの特質(qualities)も知っている。・・・これは物理的世界においては,我々の知りえない種類のものである。

We may define a 'mind' as a collection of events connected with each other by memory-chains backwards and forwards. We know about one such collection of events - namely, that constituting ourself - more intimately and directly than we know about anything else in the world. In regard to what happens to ourself, we know not only abstract logical structure, but also qualities ... This is the sort of thing that we cannot know where the physical world is concerned.
 Source: My Philosophical Development, chap. 2,1959.
 More info.: https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_02-120.HTM

<寸言>
 そういえば昔のネスカフェのコーヒーのCMにあった。「(コーヒーの味の)違いがわかる男・・・ネスカフェ ・・・ブレンド」とかなんとか。舌触り、肌触りとかいった微妙な感覚は本人しかわからないということよく「クオリア(qualia)」が問題にされるが、そんなものはあるのかそれとも人間の勘違いなのか・・・?
<