権力を手懐けるための心理的条件は,いくつかの点(面)で,最も困難なものである。権力の心理との関連で(In connection with),我々は恐怖(心),激しい怒り及びその他の激しい集団的興奮が人々を指導者に盲目的につき従わせがちであり,大部分の場合,指導者は追従者たちの指導者への信頼をうまく利用して自身を暴君に仕立て上げる(to establish himself as a tyrant: 暴君の地位に就かせる ),というのを見た(see 理解した)。・・・小中学校の生徒は,なんらかの意味で変わった意見を持っている者をいじめがち(虐待しがち)であり,大人も(この点で)小中学校の生徒の精神年齢を越えていない者が多い。
The psychological conditions for the taming of power are in some ways the most difficult. In connection with the psychology of power we saw that fear, rage, and all kinds of violent collective excitement, tend to make men blindly follow a leader, who, in most cases, takes advantage of their trust to establish himself as a tyrant. ...Schoolboys are apt to ill-treat a boy whose opinions are in any way odd, and many grown men have not got beyond the mental age of schoolboys.
情報源: Power, 1938.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER18_270.HTM
<寸言>
言っていることや感情表現は小中学生レベルなのに,権力をもっているばかりに,「裸の王様」でいられる政治家その他のお偉方がいかに多いことか。 また、そういった連中のご機嫌とりをする人間がお笑いの世界やタレントの中にもけっこういてヨイショするので、「裸の王様」が大量発生してしまう。