(会社の役員を決める)投票委員会に関連した種々のからくりによって,経営陣は,「事実上,後継者たちを指図することができる。所有権が十分に細分化されている場合(注:株式が非常に多くの人々が保有している場合),経営幹部は,このようにして,たとえ所有権に参加することがいかにわずかであったとしても,居座り続ける人物となることができる。・・・」 たとえば AT & Tや USスティールのような株式会社は,(1930年1月1日現在)それぞれ,40億ドル及び20億ドルの資産を持っている。後者においては,理事たちの持株を全部集めても全体の1.4%に渦ぎない。しかしそれにもかかわらず,経済的権力は全てこれらの理事の掌中にある。
By means of devices concerned with the proxy committee, the management "can virtually dictate their own successors. Where ownership is sufficiently subdivided, the management can thus become a self-perpetuating body even though its share in the ownership is negligible. ..." This form of government exists in some of the largest existing corporations, such as the American Telephone and Telegraph Company, and the United states steel Corporation, with assets (on January 1, 1930) of four billion and two billion dollars respectively. In the latter, the directors collectively own only 1.4 per cent of the shares; yet the economic power is wholly theirs.
情報源: Power, 1938.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER12_270.HTM
<寸言>
一見、経営陣よりも大株主の方が力がありそうに見えるが、株式保有が分散している場合には、そういうことにならないことが多い。