バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 政治組織の場合においては,政治家は,単に自分の俸給を最大限にすることだけを目指すのではなく,公共の為になること(公共の善)も目指すものと考えられている(想定されている)。この口実(pretence 見せかけ/ふり)は専制政治のもとにおいてさえも推持されている。これが,実業(の世界)よりも政治(の世界)において,より偽善が多い理由である。

In political organizations, the politicians are supposed to be aiming at the public good, not only at maximizing their own salaries; this pretence is kept up even under despotisms. This is why there is more hypocrisy in politics than in business.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER12_280.HTM

 <寸言>
 通常、嘘ばかり言っていると苦しくなるが、政治家は嘘を言っているうちになれてきて、(嘘も方便」と考える人が増えてくる。バカ正直がよいわけではなく、権力を持たなければ善いこともできないと自分に言い聞かせ、そのうちに、善いことをやることよりも、より大きな権力を獲得することに熱心になっていく。