バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 戦争に勝利した場合の利益は疑わしいが,しかし,戦争に敗北した場合の不利益は確実である(疑う余地がない)。従って,問題の先頭に立つ超人が,誰が(結果として)勝利することになるかを予見することができれば,戦争はまったくなくなるであろう。しかし,実際のことろ,戦争は行われており,また,いかなる戦争においても,両政府ということはなくとも、どちらかの政府は(戦争の)見込み(chances 成算)について誤算を犯してきたに違いない(のである)。

The advantages of successful war are doubtful, but the disadvantages of unsuccessful war are certain. If, therefore, the supermen at the head of affairs could foresee who was going to win, there would be no wars. But in fact there are wars, and in every war the government on one side, if not on both, must have miscalculated its chances.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER10_090.HTM

 <寸言>
 両国の大将(戦争指導者)が先見の明があれば,つまりその時にはどちらかの大将が戦争をやれば自国は敗ける予想するゆえに、けしかけられても反応することなく、戦争が起こる可能性が最小限となるはず。しかし、実際は、「国民が団結すれば勝てるかも知れない」と思い,また国民の熱狂を抑えることができずに・・・。