バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 小作人が地代を払わなければならないのは,その土地が地主「のもの」だからである。地主がこの土地を所有しているのは,彼が誰か他の人からその土地を購入または相続によって入手したからである。(だが)その地主がこの財産所有権を得るに至った歴史を過去に遡ると,最後には,この土地を力で -王が廷臣の誰かを寵愛して恣意的にふるった権力によって,あるいは,サクソン人やノルマン人による征服のような大規模な征服によって- 獲得した誰かに行き当たる。そのような暴力行為の合間においては(注:大戦争によって体制が変わるまでは),(時の)国家権力は所有権が法に従うことを保証するように利用されるのである

He (= A tenant farmer) must pay rent because the land "belongs" to the landowner. The landowner owns the land because he has acquired it by purchase or inheritance from some one else. Pursuing the history of his title backwards, we come ultimately to some man who acquired the land by force -- either the arbitrary power of a king exercised in favour of some courtier, or a large-scale conquest such as those of the Saxons and Normans. In the intervals between such acts of violence, the power of the State is used to insure that ownership shall pass according to law.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER08_020.HTM

 <寸言>
 現在は、国内においては法律でことの決着がなされるが、国家間の争いにおいては強国が常に優位にたち、弱小国は臍を噛むことになりがちである。国連も五大国が拒否権をもち、国際世論を無視して、自国のわがままを通し続ける。