バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )
  
 ヴィクトリア朝的な虚偽と偽善に対するショーの攻撃は愉快であると同時に慈愛深いものであり,これに対して,疑いもなく,英国人は彼に感謝の念をいだかなければならない。虚栄心を隠そうとする努力はヴィクトリア朝的虚偽の一部である。私が若かった頃,我々は自分自身を隣人よりも善い人間だとは考えていないふりをした(へりくだった)。ショーは,こういった努力は骨が折れるものだと気づき,彼が初めて突然世間から脚光を浴びた時(突然世に姿を現した時)には既にそのような努力は諦めていた。

Shaw's attack on Victorian humbug and hypocrisy was as beneficent as it was delightful, and for this the English undoubtedly owe him a debt of gratitude. It was a part of Victorian humbug to endeavor to conceal vanity. When I was young, we all made a show of thinking no better of ourselves than of our neighbors. Shaw found this effort wearisome, and had already given it up when he first burst upon the world.
 出典: Bertrand Russell: Bernard Shaw, 1953.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/1036_GBS-040.HTM

 <寸言>
 現代の日本人の多くはバーナード・ショーの作品を読まないであろうが,映画「マイフェアレディ」などを通して、間接的にショーの作品に親しんでいる(注:ショーの戯曲『ピグマリオン』(Pygmalion)はミュージカル『マイ・フェア・レディ』及びその映画化作品の原作)。