バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )
  
 人間や国民が服従することがありうる最も興味深くかつ有害な妄想の一つは,自分たちは神の意志(神意)を実行するための特別な器(instruments 道具/手段)である,と想像することである。・・・。
 第一次世界大戦中に,某詩人(注: Ernst Lissaue, 1882-1937)が書いた不滅の数行を引用しよう。

(ドイツ)の神(Gott)は英国を罰し(strafe),
(英国の)神(God)は英国の国王を救う。
この神,あの神,その他の神
「やれ,やれ」と(本物の)神は言う。
「吾輩の仕事はとりあげられておる。」

One of the most interesting and harmful delusions to which men and nations can be subjected, is that of imagining themselves special instruments of the Divine Will. ...
To quote the immortal lines of the poet during the first World War:

Gott strafe England, and God save the King.
God this, and God that, and God the other thing.
'Good God,' said God, 'I've got my work cut out.'
 出典: Bertrand Russell: Ideas That Have Harmed Mankind,1946.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/0861HARM-170.HTM

 <寸言>
 特定の宗教を信じるのは、自分や家族が住んでいる国や地域が、その特定の宗教を信じる者たちによって征服されたという場合がほとんど。つまり、歴史的経緯によるものであり、いわば惰性で信じている。