感覚的快楽を禁欲主義的に軽視することは,親切心や寛容な心,あるいは人間性に関する非迷信的な考え方が我々を望むように導くような,その他のいかなる美徳をも助長したことはこれまでなかった。それとは逆に,人間が自分自身に責め苦を課する場合には,そのことによって自分は他の人々を苦しませる権利をもつのだと感じ,その権利を強化させるような教義(ドグマ)なら,いかなるものも受け容れようという気にさせるのである。
The ascetic depreciation of the pleasures of sense has not promoted kindliness or tolerance, or any of the other virtues that a non-superstitious outlook on human life would lead us to desire. On the contrary, when a man tortures himself he feels that it gives him a right to torture others, and inclines him to accept any system of dogma by which this right is fortified.
出典: Bertrand Russell: Ideas That Have Harmed Mankind,1946.
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/0861HARM-040.HTM
<寸言>
禁欲的な人間の他人の幸福に対する嫉妬や憎しみの現れとしての残酷な感情。。