バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )
  
 徳は不愉快なものという事実を立証するために、教育当局は不愉快で有徳な教師を任命する。
 私は、最も望ましい人間については、これとは異なる考えを持っている。私は、人間は陽気で元気で親切であるべきであり、ノーと言うよりもイエスと言う傾向があるべきであると考えている。即ち、自分自身にノーと言いたがる人たちは、おおむね、他人、特に子供たちに対してもノーという権利があると思う傾向がある。

In order to prove to them that virtue is unpleasant, education authorities try to provide teachers who shall be at once unpleasant and virtuous. For my part I have a different view as to the best sort of person. I think people should be jolly, and cheerful, and kindly, and more inclined to say 'Yes' than to say 'No'; those who say 'No' to themselves generally feel that this gives them a right to say 'No' to others, especially to children.
 出典:Who may use lipstick? (written in Sept. 14, 1931 and pub. in Mortals and Others, v.1, 1975
 詳細情報:http://russell-j.com/KUTIBENI.HTM

 <寸言>
 政府は道徳教育を「教科化」しようとしています。 道徳教育をする「資格」があると認定された教師たちは,一部を除いて,人間的に魅力のない人間が多くなりそうな気がします。
 結局,国家主義的な国家観を持った政府による道徳教育は,「正しい」と彼らが思うことを子供のうちに叩き込んで,権力者に従順な国民をつくりたい(その道徳観のもと,疑問を持たずにエコノミックアニマルとして働いてもらいたい)というのが(本人達が自覚しているかどうかにかかわらず)本音のようです。