野心の刺激は,成功の喜びが最初は比較的容易に得られるように、困難な事柄に段階をつける(困難な事柄を段階にわける)ことによって,成し遂げることができる。こうすれば,忍耐によって(がんばってやれば)報いられるという経験が得られるし,また,必要な忍耐心の量をしだいに増やすことができる。
知識の獲得は困難だが不可能ではないという信念についても,まったく同じことが言える。(そうして)この信念は,注意深く段階づけられた一連の問題を解くように生徒を導くことによって,最も効果的に生み出される。
But I think it is better to stimulate the ambition required for overcoming difficulties, which can be done by grading the difficulties so that the pleasure of success may at first be won fairly easily. This gives experience of the rewards of persistence, and gradually the amount of persistence required can be increased. Exactly similar remarks apply to the belief that knowledge is difficult but not impossible, which is best generated by inducing the pupil to solve a series of carefully graded problems.
出典: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2:Education of character, chap. 14: General principles
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE14-070.HTM
<寸言>
気が進まないことに対しては気力がわかないし、やり続ける忍耐心も生まれてこない。しかし、それぞれの人の野心を刺激することによって望ましい形の忍耐心を養うことができる。
それを理解しない人は、強制や権威によって何事も実行しようとする。