一般的にいって,我々は他人の行動について,その人を愛したり憎んだりしたりしていない限り,余り興味を持たない。他人に興味を持たなければ,あえて他人に関する知識を求めようとはしない。だが愛したり憎んだりする限り,我々が他人について得る情報は,間違えやすくなる傾向がある。このことは特に,他国に対する知識についても言える。
We do not, as a rule take a very great interest in the doings of other people unless we either love or hate them. If we do not take an interest in them, we do not take the trouble to get information about them; while if we either love or hate them, the information which we shall obtain is likely to be misinformation. This applies in particular to one nation's knowledge of another nation.
出典:As others see us (written in Mar. 23, 1932 and pub. in Mortals and Others, v.1, 1975]
詳細情報:http://russell-j.com/AS-O-SEE.HTM
<寸言>
他国に対する理解や好悪の感情は,マスコミによって流される情報によってかなり影響されます。事件が起こらないより起こったほうが「生き生きとする」(大きな事件が起こってくれたほうがよいとさえ考えるマスコミ関係者も少なくない)というのが現実ですので,マスコミ報道については,常に冷静な目で見る必要があります。