バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

現代(第二次大戦前夜の1930年代)においては,積極的意見の持主は,非常に愚かなために自分の意見が馬鹿らしいものであってもそのことに気づくことのできない愚かな人々だけである。その結果,世界は愚者によって支配され,国際会議でも知性のある者の発言は,何の重みも持たない。
 
The only people left with positive opinions are those who are too stupid to know when their opinions are absurd. Consequently the world is ruled by fools, and the intelligent count for nothing in the councils of the nations. This state of affairs, if it continues, must plunge the world more and more deeply into misfortune.
 出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中の「不確実性の時代(現代)」
 詳細情報:http://russell-j.com/MODERN-U.HTM

 <寸言>
 権力を持っていない人間であれば多少愚かであっても,他者に広範な被害をもたらすことがないので,恐れることはありません。しかし,自分の愚かさに気づかない人間が権力を握ると,権力が増大すればするほど側近は諫言することがなくなり,権力者は裸の王様になり,社会に大きな被害をもたらすまで,事が進行してしまいます。現代も1930年代と同様な状況でなければよいですが・・・