バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


 もう死なないということを感じながらベットに横たわっていることは,驚くほど愉快なことであった。その時まで私は,自分は根本においては悲観的な人間であり,生きていることに大きな価値をおいていない,と常に想っていた。しかしそのように考えることは完全な間違いであり,人生は無限に甘美なものだということを,私は発見した。
Lying in my bed feeling that I was not going to die was surprisingly delightful. I had always imagined until then that I was fundamentally pessimistic and did not greatly value being alive. I discovered that in this I had been completely mistaken, and that life was infinitely sweet to me.
 出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 3: China, 1968
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB23-100.HTM

 <寸言>
  ラッセルが命をとりとめたのは,皮肉なことに,ラッセルがあまりよく思っていなかったロックフェラーが北京に設立した血清研究所のおかげであった。
 幼い時に両親が亡くなり、自分は生涯,幸福になれないだろうとずっと思っていたラッセル。しかし、ラッセルは、異郷の地で病床にあっても、恋人のドーラが妊娠して自分にも子供を持てることがわかり、50歳近くになって初めて幸福感にひたることができた。