バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 ドイツ政府の敵側(注:第二次世界大戦の時の連合国)は,ドイツ人の間で政府に対する不服従行為をしなかったことを(ドイツ人に)有罪の宣告をする理由(弁解)として申し立てたが,もしそのような不服従行為をする兵士が自分たちの側(味方)にいたとしたらその者を(軍法会議にかけて)死刑にしてしまったことだろう。 

The enemies of the German Government would have punished with death any soldier among themselves who had practised the sort of civil disobedience the lack of which among Germans they pleaded as an excuse for condemning Germans.
 出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 1: Return to England, 1969.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB31-160.HTM

 <寸言>
 戦勝国が敗戦国を裁くことには限界があり、中立国(現在でいえば国際司法機関)が裁く必要がある。また、他国との戦争ではなく、一国内における、政府に対する反抗あるいは不服従に対する制裁の問題は、(国家といえども犯すことのできない)人間の基本的人権の視点で考える必要がある。