戦争の絶滅なしでは,文明は存続しえない。論理的推論力よりも愛国的感情の方が強い人にとっては,これは苦しいジレンマであるが,戦争廃絶の必要性が知的に理解されなければ,事態の進展によって,悲惨に立証されるであろう。
And if war is not abolished, civilization cannot survive. This is a painful dilemma for those whose patriotic feelings are stronger than their reasoning powers, but if it is not apprehended intellectually it will be disastrously proved by the march of events.
出典:Right and Might (written in early of 1930s and pub. in 1975 in Mortals and Others, v.1, 1975.
詳細情報:> http://russell-j.com/SEIGI.HTM
<寸言>
国家主権,特に,戦争が出来る権利を国際政府(あるいは世界連邦政府)に委ねたくないと思う人(「愛国心」にとらわれている人)が少なくない。廃藩置県により,各藩は戦争をする権利や軍事力を放棄したのと同様に,廃「国」置「自治領」して,世界連邦政府をつくり,軍事力を集中させれば,国と国との戦争はなくなるが,そう考えない人が多い。戦争によって人類(の文明)がほろびるのが先か,国家間の戦争をなくすのが先か・・・!?)