バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 ニュールンベルグ裁判の判事たちは,ドイツ人たちはドイツ政府に対する不服従行為を人間の品位と人道の名において行うべきであったという信念をもっていた。しかしもし彼らが,自分の国の者を裁いているのであって,敵国人を裁いているのではなかったとしたら,そういうふうには考えなかったであろう。しかし私は,味方であろうと敵であろうと,そのこと(敵には厳しく、味方には優しいこと)は真理であると信ずる。

The judges of Nuremberg believed that the Germans should have committed civil disobedience in the name of decency and humanity. This is little likely to have been their view if they had been judging their own countrymen and not their enemies . But I believe it is true of friend as well as foe.
 出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 1: Return to England, 1969.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB31-160.HTM

 <寸言>
 ニュールンベルグ戦争犯罪裁判において,首席検事をつとめた米国最高裁判所のジャクソン判事が次のように言明した。
 ベトナム戦争についても,米国の最高裁判事が同様のことを言えば立派であるが,実際は、ベトナム戦争において残虐行為を働いた米兵は、「共産主義を食い止めるために」「米国のために」「世界平和のために」戦ったのだ,と言うことで大部分無罪となるであろう。

 「ある特定の行為や条約違反が犯罪であるとするならば、それをアメリカ合衆国が行おうと、ドイツが行おうと、等しく犯罪です。他に対する犯罪行為のなかで、われわれに対して起こされたくないと思うような行為だけを犯罪として規定するようなことはいたしません。