バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 

自制の効用は,列車のブレーキの効用に似ている。誤った方向に進んでいることに気づいたときには役に立つが,方向が正しいときには害になるばかりである。列車はつねにブレーキをかけたまま走るべきだ,とはだれも主張しないだろうが,それでも,困難な自制をする習慣は,有用な活動にあてるべきエネルギーに対して,きわめてよく似た有害な影響を及ぼす。

The use of self-control is like the use of brakes on a train. It is useful when you find yourself going in 'the wrong direction, but merely harmful when the direction is right. No one would maintain that a train ought always to be run with the brakes on, yet the habit of difficult self-control has a very similar injurious effect upon the energies available for useful activity.
 出典:Marriage and Morals, 1929, chap. 21: Conclusion.
 詳細情報:http://russell-j.com/cool/27T-2101.HTM

 <寸言>
 最近ブレーキと間違えてアクセルを踏んで人身事故を起こす年配者が増えています。政治家も(与党も)ほとんどブレーキを効かせずに,国会では強行採決の連続です。  ラッセルが言うように,よい目的や、目指す方向性がよい場合は、過度のブレーキは逆効果ですが、「IR法案」(実際はカジノ・ギャンブルによるアベノミクス支援法案)を国民の多くが反対しているにもかかわらず与党は強行採決でどんどん成立させています。  そういった議員を選んだのは国民であり、国民が点につばした結果なので、自業自得かも知れないですが・・・。