「ラッセル徒然草」では、ラッセルに関するちょっとした情報提供や本ホームページ上のコンテンツの紹介、ラッセルに関するメモや備忘録(これは他人に読んでもらうことを余り意識しないもの)など、短い文章を、気が向くまま、日記風に綴っていきます。 m
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バートランド・ラッセルのポータルサイト(ホームページ)は,1996年8月8日の開設ですので,本日から18年目に突入したことになります。記念のコンテンツはないかと,本日は夏休みをとり,久しぶりに国立国会図書館に調査にいってきました。
国会図書館(東京本館)は大きく本館(旧館)と新館にわかれています(他に,関西に大型の分館があります)。多数の検索用端末が置いてある検索コーナーは本館にも分館にもありますが,新館のほうが静かでゆったりしている(しかも質問にやさしく答えてくれる相談員の若い女性もいる)ので,新館検索コーナーを調査の基点(基地)としました。
本日は,ずっと気になっていた資料の調査を少ししました。
ひとつは,林静太(訳)のラッセル『科学と倫理学-バートランド・ラッセルの近業から』,もう一つは,岡田征弘『バートランド・ラッセル「記述理論」への道』の内容の確認です。
[ついでに,大学の語学教材用として出されたラッセルのテキスト(The Corsican Ordeal of Miss X, by B. Russell : コルシカ島におけるX嬢の冒険=ラッセル作の小説のひとつ)の現物確認。]
ラッセル英単語・熟語1500 |
前者は,ラッセルの Religion and Science (1935)の第9章「科学と倫理学」のみの翻訳(『山陽新報』に連載)であることがわかり,少しがっかりしました。しかし,原著が出た翌年の昭和11年(1936年)11月に岡山で出されており,当時の時代背景を考えるとそれなりの意義があると思いました。訳者のまえがき(はしがき)を掲載しておきましたので,関心のある方はお読みください。(なお,国会図書館所蔵本の奥付には林静太氏の個人出版と書かれていましたが,Google ebooks では「百鱗舎, 1936 61pp」となっており,もしかすると国会図書館に納本されたもの以外に公刊本があったのかもしれません。」)
もうひとつの岡田氏の著作の概要は以下のとおりです。中身は濃そうですが,読んでいる時間がなかったので,とりあえずデジカメで目次(p.1, p.2, p.3, p.4)の写真をとりました。興味のある方は国会図書館でご覧ください(私家版らしいので国会図書館ぐらいしか所蔵してないと思われます)。
岡田征弘(述)『バートランド・ラッセル「記述理論」への道』
(私家版,2008年8月刊. B5版(簡易製本);189pp.(数理哲学へのきっかけ論集3)
* 岡田征弘氏は,科学基礎論学会会員。本書は科学基礎論学会で配布されたものか?
新年あけましておめでとうございます
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