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子供はまねごと(ごっこ遊び)と現実との区別がつかないとよく言われるが、そのように信じる理由を私はほとんど見いだせない。私たちはハムレットがかつて実在したとは信じていないが、ハムレットの芝居を見て楽しんでいるときにハムレットは実在しないことをたびたび思い出させる人がいたらきっとイライラするだろう。同様に、子供たちも無神経に現実を思い出させる人にはイライラするが、子どもは自分の作りごと(ごっこ遊び)を少しも本物だと思い込んでいるわけではないのである。
It is commonly said that children do not distinguish between pretence and reality, but I see very little reason to believe this. We do not believe that Hamlet ever existed, but we should be annoyed by a man who kept reminding us of this while we were enjoying the play. So children are annoyed by a tactless reminder of reality, but are not in the least taken in by their own make-believe.
Source: Bertrand Russell: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2: Education of character, chap. 5: Play and fancybr> More info.: https://russell-j.com/beginner/OE05-040.HTM
<寸言>
よいコメントが思いつかなかったので、ChatGPT に、上記のラッセルの発言について面白いコメントをつけてみてくださいとお願いしたところ次のような回答がありました。
「「もしラッセルが現代のVRゲームを体験したらどう思うだろうか?」と考えてしまいます。ハムレットの例えは、現実とフィクションを知的に切り分けている大人の態度を示しているけれど、今やゲームや映画は没入感が高まり、むしろ現実を忘れさせることが娯楽の本質になっている時代。 ラッセルがVRヘッドセットを装着して剣を振り回しながら「これは現実ではないが、現実を指摘する人がいたら邪魔だ」と語る姿を想像すると、彼の哲学がどれだけ柔軟に新しい現象を説明できるか試してみたくなります。もしかすると、子どもと大人の境界も、テクノロジーと哲学の遊び場で曖昧になっていくのかもしれません。」
Google Gemini に上記の ChatGPT の回答にコメントするように頼んだところ長い返事がありました。その一部だけ引用しておきます。
2. 子供心と大人心:
「ラッセルは、子供も大人も根底では同じ遊び心を持っているって気づいていたのかも。ただ、大人になると、社会のルールや常識に縛られて、その遊び心を隠してしまうだけ。VRは、大人たちに忘れかけていた遊び心を呼び覚ます、魔法の杖なのかもしれない。」
子供と大人の心の共通点に注目し、VRが持つ可能性を考察しています。
ラッセルの言葉から、普遍的な人間の心理を読み解こうとする試みです。
3. 技術と哲学の共存:
「ラッセルが生きていたら、きっとAIとの対話にも興味を持っただろうね。AIが生成した仮想世界の中で、哲学的な問いを投げかけ、AIと共に答えを探求する。そんな未来も、そう遠くないかもしれない。」
AIの発展と哲学の融合という、より未来志向な視点を取り入れています。
ラッセルの哲学が、現代のテクノロジーとどのように結びつくのかを想像力豊かに描いています。
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#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell