バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私はその本の中で、人生を形成する上で、意識的な目的よりも衝動がより影響力をもつという信条に基づいた政治哲学を提示した。私は、衝動を所有的衝動と創造的衝動の2つのグループに分け、最も創造的衝動に基づいた生活が最良であると考えた。私は、所有的衝動が具現化された例として、国家、戦争、貧困を挙げ、創造的衝動が具現化された例として、教育、結婚、,宗教を挙げた。創造性の解放が改革の原理であるべきだと、私は確信していた。

In it I suggested a philosophy of politics based upon the belief that impulse has more effect than conscious purpose in moulding men's lives. I divided impulses into two groups, the possessive and the creative, considering the best life that which is most built on creative impulses. I took, as examples of embodiments of the possessive impulses, the State, war and poverty; and of the creative impulses, education, marriage and religion. Liberation of creativeness, I was convinced, should be the principle of reform.
出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 1:The First War, 1968]
詳細情報.: https://russell-j.com/beginner/AB21-090.HTM

<寸言>
 多くの人が「国家」を重要視します。国家がしっかりしていないと他国から侵略を受けるかもしれず、国家が傾けば「年金」をもらえなくなるかも知れないということで、たとえば、トランプの「米国第一主義」を肯定的にとらえる人も少なくありません。
 しかし、ラッセルは、所有的衝動はできるだけ少なくしたほうがよく、最も創造的衝動に基づいた生活が最良であると言っています。そうして、所有的衝動が具現化された一例として「国家」を挙げています。このラッセルの発言を、皆さん、どう受け取られたでしょうか?

 "交戦権を持った"国家があるからこそ、戦争が起こります。日本でも昔は内戦がありましたが、今では考えられません。廃藩置県によって藩の力が削がれ、藩は治安維持以外の武力をもてなくなったためです。それと同様に、世界連邦政府をつくり、軍事力をそのもとに集中し、各国は国内の治安維持に必要な警察力は持てるが、他国を侵略する軍事力をとりあげるべきだ、とラッセルは考えていました。
 戦争によって莫大な富を得ている人たちが世界には多数おり、軍事産業の発展を願っている人も少なくありません。世界連邦政府など「理想論」にすぎないと一蹴されそうです。核戦争が起こらない限り無理でしょうか? 世界連邦政府の必要性が一般に理解されるのはいつのことでしょうか?
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