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Knowledge, like other good things, is difficult, but not impossible; the dogmatist forgets the difficulty, the sceptic denies the possibility. Both are mistaken, and their errors, when widespread, produce social disaster.
Source: Bertrand Russell: On Education, especially in early childhood, 1926, chap. 2: The Aims of EducationOn Education, especially in early childhood, 1926, chap. 2: The Aims of Education
More info.:https://russell-j.com/beginner/OE02-050.HTM
<寸言>
「知識」や「情報」と言われるものが世の中に溢れており、「知識」の獲得は容易なように思われます。しかし、私たちはいろいろ知っている気になっていますが、どれだけ理解した上で「知っている」のでしょうか? 自分の頭であまり考えることなく、物知りな人やその道の権威者の言っていることを疑うことなく信じる人にとっては、知識獲得は容易です。TVのクイズ番組などで物知りで通っている人は、「知識人」の一種になりそうですが、もちろん、そんなことはありません。
ラッセルは、数学を論理学によって基礎づけようと、全3巻の大著『プリンキピア・マテマティカ』(『数学原理』)をホワイトヘッドとともに出版しましたが、「1+1=2」の証明が出てくるのは(言及できるようになるのは)、第2巻になってからです。
いや、科学(自然科学や科学技術)における知識は確実ではないかと言われるかもしれませんが、たとえば、物理学においても「時間の存在」(の有無、及び性格)は大きな問題であり、わかりきったことではありません。そういった探求を興味深く思うか、無駄な探求をしていると思うかで、知識に対するその人の態度を知ることができそうです。
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell