ラッセル英単語・熟語1500 |
欲望の目的を達成することで得られる快楽は、一般的に言って、目的達成の快楽と、その目的そのものに属する快楽の2つからなっている。(たとえば)オレンジを求めて町中を追いかけまわして、ついにオレンジを手に入れたとしたら、オレンジを苦労せずに手に入れたとしたら得られたであろう喜びだけでなく、成功の喜びも得られるであろう。欲望が満たされるとき、後者だけは常に存在するが、前者は時として存在しないこともある。(注:金持ちは生活必需品を購入しても普段は喜びが湧かないが、品薄で入手困難な時に入手できれば喜びが湧くなど)
このように、心理学的快楽主義者は、私達が欲するものは常に快楽であると想定している点で間違っている。
the pleasure to be derived from achieving a desired object consists, in general, of two parts, one that of achievement, the other that belonging to the object on its own account. If you chase round the town in search of oranges, and at last obtain some, you have not only the pleasure that the oranges would have given you if you had obtained them without difficulty, but also the pleasure of success. Only the latter is always present when a desire is satisfied ; the former may, on occasion, be absent. The psychological hedonist is thus mistaken in supposing that what we desire is always pleasure, but ...
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 5
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0507.htm
<寸言>
常識的な指摘ですが、まず、心理学的快楽主義の誤謬を片付けます。
論理的思考は、退屈なところがあっても、一つ一つ、進めていく必要があります。
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