バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 人は、何を欲するとしても、その目的を達成することによって快楽を得るが、ほとんどの場合、欲望が快楽の源であるのに対して、心理学的快楽主義は、期待される快楽が欲望の原因であると仮定していることから、混乱が生じる。これは特に、空腹のような最も単純な欲望に当てはまる。空腹な人は食べ物を欲するが、十分に食事をとった美食家(グルメ)は食べ物から得られる快楽を欲する。食べ物への欲望は動物と共有するものであるが、一方、美味しい食べ物の快楽への欲望は、料理、記憶、想像力の洗練された産物である。

There is a confusion arising from the fact that, whatever you may desire, you will obtain pleasure from achieving your object, but in most cases the desire is the source of the pleasure, whereas psychological hedonism supposes the anticipated pleasure to be the cause of the desire. This applies especially to the simplest desires, such as hunger. The hungry man desires food, whereas the well-fed gourmet desires the pleasure to be derived from food. The desire for food is one which we share with the animals, whereas the desire for the pleasure of good food is a sophisticated product of cookery, memory, and imagination.
 Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 5
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0505.htm

<寸言>
 美食家(グルメ)の「おいしい食べ物の快楽への欲望」は、「料理、記憶、想像力の洗練された産物」だとのことですが、多くの人(特に貧乏な人々)が食べられないものを自分は今食べているのだという快楽(味付け)もありそうです。
 しかし、そんな時に飢えた子供が近くによってきたら、一挙に「食欲が減退」してしまいそうです。(笑)
 ただし、そんなに貧しい人達が入れないレストランで食事をしますので、グルメはそんな心配をする必要がありません。そのようなことは、美食だけではないですが・・・。
 
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