バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 キリストは、人は一般的な善を追求すべきであると教えた。これは、「汝、隣人を己のごとく愛せよ」という戒律の趣旨であり、善きサマリア人のたとえ話とともに、通常は敵意をもって見なされている集団の一員であっても隣人と見なされることを示している。同じ見解が仏教徒やストア派によっても採られている。・・・。
 ナショナリズムが台頭して以来、高潔な人間の努力の目的として、自国の善を全人類の善に置き換えることが一般的になった。


Christ taught that a man should pursue the general good. This is the purport of the precept "thou shalt love thy neighbour as thyself", together with the explanatory parable of the Good Samaritan, showing that a member of a group usually regarded with hostility is to be considered a neighbour. The same view was taken by the Buddhists, and by the Stoics ... .
Since the rise of nationalism, it has been common to substitute the good of one’s own nation for that of all mankind as the proper aim of a virtuous man’s endeavours.
 Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 5
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0502.htm

<寸言>
 これは、キリスト教徒の国においても、イスラム教徒の国においても、仏教徒の国においても、また、特定の宗教を信じている人が多くない国においても、同様の状況です。ナショナリズム(国家主義的な考え方)の病にかかっていない国や国民は残念ながら少数です。
 「高潔な」人というのは、もちろん皮肉です。

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