バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 蓄財(財産)への没頭が病的である守銭奴(misers)は、一般的に賢明ではないと認識されているが、同じ病気の軽微な形態は、過度の賞賛を受けがちである。何らかの目的を意識しなければ、人生は退屈でつまらないものになる。ついには、興奮への欲求は、戦争や残酷な行為、陰謀、あるいはその他の破壊的な活動に -何らかの目的を持っていない場合は、目的を持っている場合よりも- ひどいはけ口を見つけ出すことになる。

Misers, whose absorption in means is pathological, are generally recognized to be unwise, but minor forms of the same malady are apt to receive undue commendation. Without some consciousness of ends, life becomes drab and dreary; in the end the need for excitement finds a worse outlet than it would otherwise have done, in war or cruelty or intrigue or some other destructive activity.
 Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 3
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0404.htm

<寸言>
 蓄財行為のどこまでがよくて、どこからが過剰になるかの基準はありません。金額よりも、蓄財がどのようにしてなされたかがより問題ですが、人を外見から眺めただけでは、不正蓄財か、才能と努力の結果なの、よくわかりません。「お金はあるに越したことはない」ということで、お金が増えれば増えるほど、人の常として、以前にはなかった欲望が生まれてきます。経済的に困っている人のために寄付しようなんて気持ちになる人はほとんどいません。その証拠に、世界には1日数百円で生活している人達がかなりいることを知っていても、大食い競争に嬉々としたり、贅沢なグルメを食べ歩くことを自慢したり、そういった番組を好んで視聴する人達がけっこういます。
 ということで、弱者救済を寄付にたよることには限界があります。政治の役割が大きいですが、世襲政治家の多くは、経済的に困っている人達を救いたいという気持ちを余りもっていないように見えます。その現れか、税金の差配ができるようになると、「給付を"与える"」という言葉を言ってしまう人(キッシー)さえも出てきます。「増税メガネ」とニックネームをつけられ、それに反発してか、「経済、経済、経済」と連呼したところ、各野党議員から、からかいの気持ちから、いろいろな三連呼が生まれました。一番古くて、有名な三連呼は、「バカ!、バカ!、バカ!」です。

#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell