バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 現代の宣教師は、たとえそれが太古からの習慣であったとしても、裸体に衝撃を受ける。戦争という科学的な武器の助けを借りて、このような見方がアフリカや南洋諸島全体に広まった。この議論に抵抗する手段を見つけたのは日本人だけである。 16世紀、スペイン人が宣教師と火器(注:事実誤認あり)を送ってきたとき、彼らは最初その両方を受け入れたが、火器の製作を学ぶと、もう宣教師を容認しないと決めた(のである)。

Modern missionaries are shocked by nudity, even where it has been the custom from time immemorial. By the help of scientific weapons of war this view has been caused to prevail throughout Africa and the South Sea islands. Only the Japanese found means of resisting this argument: when, in the sixteenth century, the Spaniards sent them missionaries and fire-arms, they at first admitted both, but when they had learnt to make fire-arms they decided to tolerate no more missionaries.
 Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 3
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0303.htm

<寸言>
 日本に最初に鉄砲が伝来したのは、1543年(戦国時代)、種子島に漂着したポルトガル人から鉄砲(火縄銃)を譲り受けたことだと伝えられています。(ただし、ポルトガル人が持っていたのはヨーロッパの「緩発式火縄銃」(かんぱつしきひなわじゅう)をもとに、東南アジアで改良された「マラッカ式火縄銃」だった可能性が浮上しているそうです。)
 ラッセルが「16世紀、スペイン人が宣教師と火器を送ってきたとき、」と書いているのは、ラッセルが典拠とした著作(オックスフォード大学出版部が出した本?)が間違っていたのか、それともラッセルの勘違いなのか、よくわかりません。(ポルトガルが日本に持ち込んだ武器のなかにはスペイン製のものもあったかもしれません。)
 鉄砲伝来から6年後の天文18年,イエズス会宣教師フランシスコ=ザビエルが鹿児島に上陸しています。布教活動を促進する手立てとして、銃の使い方も教えたとの記述も見られますが、出典が示されていないので、不詳です。

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