バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 男性が(女性より)優れた筋肉をもつこと以外には,男性が生まれつき何らかの優越性をもっていると信じる理由は全くない,と私は考える。私はかつて多数の血統書付きの牡牛(雄牛)を飼っているところへ行った時のことを記憶しているが,その牡牛を有名にしたのは,その牝(めす)の系統(注:母方)の祖先が著しい授乳能力をもつことであった。しかし、もしも牡牛が血統書を作成していたとすれば,それは非常に違ったものになっていたことであろう。

There was, I think, never any reason to believe in any innate superiority of the male, except his superior muscle. I remember once going to a place where they kept a number of pedigree bulls, and what made a bull illustrious was the milk-giving qualities of his female ancestors. But if bulls had drawn up the pedigrees they would have been very different.
 Source: Bertrand Russell: Ideas That Have Harmed Mankind,1946
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/beginner/0861HARM-130.HTM

<寸言>
 最初は武力による支配であっても、常にひっくり返される恐れがあることから、世界のいずれの地域においても、(権力は神から授かったものだとする)王権神授説など、神話が生み出され、支配の正当化が図られてきました。
 現代の民主主義国においては、そのような神話は力をもっていないはずですが、たとえば、男系男子を死守する天皇制があいかわらず維持されており、それを擁護することによって、旧い家族制度(支配体制)をできるだけ延命させようとする力が働いています。そうでなければ、世襲議員(自民党議員の約30%、約100人!)がこれほど多数存続し続けることはできないはずですが・・・?

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