バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 戦争技術の変化は -(歴史の流れに対する)経済的な因果関係を主に注目している人々が考えている以上に- 歴史の流れ(行程)に大きな影響を及ぼしてきた。組織的な戦闘が始まって以来、防御の優位と攻撃の優位の間に振動があった(揺れ動いてきた)。大雑把に言うと、守りが強いと文明は進歩し、攻めが強いと人間は野蛮に逆戻りする。

Changes in the technique of war have had more influence upon the course of history than is supposed by those whose attention is mainly centred upon economic causation. There has been, since the beginning of organized fighting, an oscillation between superiority of the defensive and superiority of the offensive. Broadly speaking, when the defensive is strong civilization makes progress, and when the offensive is strong men revert towards barbarism.
Source: Which Way to Peace, 1936
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<寸言>
 日本は長い間「専守防衛」を国是としてきました。しかし、隣国の中国及び北朝鮮、特に北朝鮮の核兵器を中心とした軍事力の強化に対応すべく、「敵基地攻撃能力」を持とうとしています。
 中国は、GDPで日本を追い抜いて以後、あれよという間に名目GDPで日本の4倍になっており、まもなく日本はインドに抜かれることは必死です。
 日本が対抗して軍事力をGDPの2%に増額すれば中国も増額するのは必死であり、国力に不相応な軍事力を持とうとすることにより、ますます貧乏になっていきそうです。
 軍事力が均衡していれば戦争は起こりにくいというのは勘違い(軍事力に大きな差があれば、弱者側は強者側に戦争をしかけない)の場合が多そうです。ラッセルがいう言うように「守りが強いと文明は進歩し、攻めが強いと人間は野蛮に逆戻りする」というのが、歴史の教訓として広く認識されることになるのでしょうか?

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