バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 期待された(生まれてくる)子供が男の子になるか女の子になるかは「偶然」が決めることであり、メンデルの原理(注:メンデルの法則)が許す遺伝的可能性のうちどれが実現されるかは「偶然」が決めることである。しかし、大きな集団になると、もはや「偶然」は決定しない(注:偶然とは言えず、1対1の割合になる)。・・・。そういう意味では、ナポレオンの誕生は「偶然」の産物とみなすべきである。(また)なぜ、この時代にコルシカ島で最高の軍事的才能を持つ人物が生まれたのか、我々は理由を知らない(知ることはできない)。

"Chance" decides whether an expected child turns out to be a boy or a girl, and "chance" decides which of the hereditary possibilities that Mendelian principles allow will be realized. But when we deal with large groups, "chance" no longer decides: ... In this sense I should regard the birth of Napoleon as a "chance" event. We do not know why a man of supreme military genius was born in Corsica at that time.
Source: Bertrand Russell: Reply to Criticism, 1944. In: The Philsophy of Bertrand Russell, pp.p.681-741.
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<寸言>
 常識的なことを言っているだけですが、たとえが面白いので採録してみました。
 卵子と精子が受精し、細胞分裂を繰り返し、(あらゆる臓器・器官になりうる)万能細胞ができあがります。そうしてしばらくして男の子になるか女の子になるか決まるそうですが、特定の卵子と精子の組み合わせが、受精の瞬間に男女を決めてしまうわけではないようです。つまり、男の子になるか女になるかは、その時点では偶然と言えます。
 しかし、母数を大きくとると、たとえば、日本国民全体をとれば、(戦争などで大量に死者がでてバランスがくずれていなければ)結局、男女比は1対1になります。
 普通の両親から天才的な子供が生まれることがありますが、それは現在の遺伝学のレベルではどういう場合なのかわかっていません。将来それがわかるようになれば、人類は、生殖用の男女とそれ以外とにわけられる(H.G.ウェルズが描いた)恐ろしい「素晴らしい世界」になるかも知れません。人間は動物に対しては平気でそのようなことをやっています。倫理観のあまりない科学者が、「科学的興味」から「最高の人類」を生み出そうと、「勇敢に」そういった行為をする者がでてきそうです。(実際、そういう事例が「噂さ」されていますが・・・。)

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