ラッセル英単語・熟語1500 |
【著作家(物書き)のためのいくつかの良いルールとは何ですか?】
説明的な散文を書く人に推奨してよいだろうと私が考えるいくつかの単純な格言があります。
第一 短い単語でよい場合は、決して長い単語を使ってはならない。
第二 多くのただし書き(や修飾語)を含む文を作りたい場合は、ただし書き(や修飾語)のいくつかを別の文に移ししなさい。
第三 文の冒頭で読者を期待させ、最後にそれに反する(矛盾する)ような書き方はしてはいけません。
[ What are some good rules for writers? ]
There are some simple maxims which I think might be commended to writers of expository prose. First: never use a long word if a short word will do.
Second: if you want to make a statement with a great many qualifications, put some of the qualifications in separate sentences.
Third: do not let the beginning of your sentence lead the reader to an expectation which is contradicted by the end.
Source: How I write (1951)
Repr. in :Portraits from Memory and Other Essays, 1956.
More info.: https://russell-j.com/0951-HIW.HTM
<寸言>
文学的なものではなく、相手に理解してもらうことが第一の目的の文章を書く場合の的確なアドバイスです。
ラッセルも若い頃は美文調の文章(A Free Man's Worship, 1902 など)を書いていました。しかし、相手に理解してもらうのが第一と考え、余分な言葉は徹底的に削ぎ落とすようになり、英語圏を代表する名文家の一人となりました(1970年代前後には、日本の大学入試の英語でモームととともに、最も多く出題されていました)。
最近の大学入試の英語では著名人の英文が出題されることはほとんどなくなっているようですが、それでも、2,3年に1度くらい、ラッセルの文章が出題されているのを見かけることがあります。
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell