バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 貴族はいつの時代も、賭博、格闘、過剰な建築などの、ある種の悪癖に病みつきになり、それらによって新しい人々に自分達の土地を手放すことを余儀なくされてきた。昔の素朴な敬虔さは、歴史家が装っているほど決して単純でも敬虔でもなかった。中世を通じて、男爵や高名な聖職者はユダヤ人から金を借り、その利子を払えなくなると集団虐殺を起こした。

Aristocracies at all times have been addicted to certain vices, such as gambling, fighting, and over-building, which have compelled them to part with their land to new men. The old simple pieties were never so simple or so pious as historians pretend. Throughout the middle ages, barons and eminent ecclesiastics borrowed from Jews, and when they could no longer pay the interest they instituted a pogrom.
Source: How to Read and Understanding History; the past as the key to the future.(Girard, kansas, Haldeman-Julius, 1943, 24 p. 22 cm.)
Repr. in: Understanding History, and Other Essays, 1957.
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<寸言>
 ラッセル家は英国における有名な貴族(一族の本家の長男が代々ベッドフォード公爵家を継承)です。そのため、ラッセルは貴族の歴史及び貴族の生態にはとても詳しく、辛辣な見方をしています。ラッセル自身は貴族制度はなくなったほうがよいと何度も公言していますが、結局、(投機に失敗し膨大な借金をかかえていた)兄が亡くなった後、(借金とともに)第三代ラッセル伯を継承しました。そうして、離婚した兄の元妻(とても長生き!)が亡くなるまで、扶養料を支払い続けました。
 英国貴族の事情をよく知らない人は、ラッセルが伯爵家を継いだのは伯爵家の膨大な財産に魅力を感じたためだろうと邪推してしまいそうですが、そうではありませんでした。ラッセルの祖父(英国の総理大臣を2度つとめたジョン・ラッセル)はラッセル本家の長男ではありませんでした。分家筋の祖父は、国家に対する功績のゆえにビクトリア女王から特別に伯爵の爵位を与えられました。従って、分家としてのラッセル家には広大な領地などありませんでした。

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