ラッセル英単語・熟語1500 |
地理的に集中していないマイノリティ(少数派)の問題はより難しい。最も顕著な例は、もちろん、ユダヤ人である(注:1943年当時)。私は、国際機関は - 自国政府や世界連邦に対する反逆を目的とする政治集団は除いて - いかなるマイノリティー・グループに対しても、法的な差別を禁ずるべきだと考える。
The question of minorities that are not geographically concentrated is more difficult. The most prominent example, of course, is that of the Jews. I think the international authority ought to forbid any legal discrimination against any minority group, with the exception of political groups aiming at treason against their national government or against the world federation.
Source:Future of Pacifism
In: The American Scholar, v.13,n.1 (Winter 1943-1944) (Published in Dec. 1943)
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<寸言>
マイノリティ(マイノリティ・グループ/少数派)は数的に少数の集団を指しますが、現代では、社会的弱者などもマイノリティーに入れています。即ち、特定の社会における多数派と人種、宗教、言語、身体的特徴/性的特徴などが異なる少数の集団は全てマイノリティと言ってよさそうです。
ユダヤ人は世界中に約1,600万人?(イスラエルに約900万人、米国に約650万人?)もいますので、トータルでは「少数派」とは言えません。しかし、ラッセルがこのエッセイを書いた1943年12月?にはイスラエル(1948年建国)という国はありませんでしたので、当時は、ユダヤ人はマイノリティだという表現があたっていました。
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