バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 国家には、全体として善である一つの目的がある。すなわち、人間関係において、力を法に置き換えることである。しかし、この目的は、世界国家によってのみ十分に達成可能である。世界国家なくして国際関係を法の対象とすることはできない。

The State has one purpose which is on the whole good, namely, the substitution of law for force in the relations of men. But this purpose can only be fully achieved by a world-State, without which international relations cannot be made subject to law.
 Source: Bertrand Russell : Principles of Social Reconstruction, 1916, chapter 2: the state

<寸言>
 世界連邦政府(あるいは世界政府)というと反射的に反発したり、「夢物語」だと馬鹿にする人がいます。現在必要なのは、各国が持っている「交戦権」を剥奪して、その状態を強制できるだけの軍備を備えた世界連邦政府の構築です。他国を侵略する権利がなくなり、侵略をとりしまる世界連邦政府ができれば、各国は国内の治安を維持する警察力だけですみます。大阪が武力で東京に攻撃をかけるなんてことはありえませんが、廃「藩」置「県」したように廃「国」置「世界連邦」をすべきです。しかし、その必要性を大国や日本の政治家が実感するのは核戦争が起こった後かも知れません。ラッセルも次のように言っています。
 「もちろん国家主権の一かけらでも譲渡するくらいならば、むしろ戦争のあらゆる災害と恐怖をあえて選びたいとする見解もある。この立場は理屈として考えられるとしても、私は誤りだと思う。しかし、戦争には反対だが、各政府が紛争に際して自己の立場の終局的判定者である現在の体制がよいという意見には、いかなる論理の見せかけすらないことは確実である。」(You may say, if you please, that you prefer war, with all its horrors, to the surrender of one itoa of national sovereiggnty. This is an intelligible position, though, to my mind, a mistaken one. But you cannot say, with any semblance of logic, that you are against war but in favour of the present system, according to which, in a dispute, every government is the ultimate judge in its own case
* Written in 1933? /In: Mortals and Others, v.1, 1975) 

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