バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 歴史(世界史)は,この国とかあの国とか,特定の国の歴史としてではなく,(人類の)文化の興隆の歴史として教えられるべきです。人類全体の見地に立って教えられるべきであり,自分の国だけを不当に強調して教えてはいけません。どの国も例外なしに悪いことをやってきたし,その大部分は馬鹿げた過ちであったことを,子供達に教えなければなりません。集団ヒステリーにより,どのように国民全体が愚劣な行動に駆られるか,また,広く行き渡った集団的狂気に押し流されずに毅然たる態度をとる少数者をいかに迫害するか,子供達に教えるべきです。


History should be taught as the history of the rise of civilization, and not as the history of this nation or that. It should be taught from the point of view of mankind as a whole, and not undue emphasis upon one's own country. Children should learn that every country has committed crimes and that most crimes were blunders. They should learn how mass hysteria can drive a whole nation into folly and into persecution of the few who are not swept away by the prevailing madness.
 Source: What is Democracy? 1953
 More info.: https://russell-j.com/beginner/EDU-PACI.HTM

<寸言>
 小国は大国を侵略できません。また、民主主義を標榜する大国も、最初から民主主義国であったわけでも、大国であったわけでもありません。多くの場合、小国・少数民族を侵略的行為によって併合・吸収することによって大国化してきました。そういった侵略の歴史も100年も経過すれば、併合した国民で記憶をしている人はいなくなりますが、侵略された小国や少数民族の間では記憶が引き継がれ、怨念や恨みはなかなか消えません。
 侵略された国や民族が「過去にこだわらずに、未来志向でいこう」と言うのは立派ですが、侵略した過去を持つ国の指導者がそういった言葉を連発すれば反発されるのは当然です。  ラッセルが主張するように、世界史の教科書は国連などの国際的な機関で編纂したものを使うようにしたいものです。

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