バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 知識は広いが感情は狭い人間をみつけるのは決してまれなことではない。このような人は私の言うところの知恵に欠けているのである。・・・。
 知識や技能(技術)が増加するにつれて知恵はますます必要となる。というのは,そのような知識や技術における増大は我々の目的を実現する能力を増し,それゆえ,我々の目的が賢くないものであるならば悪に対する力(悪をなす能力)を増すからである。

It is by no means uncommon to find men whose knowledge is wide but whose feelings are narrow. Such men lack what I call wisdom. ...
With every increase of knowledge and skill, wisdom becomes more necessary, for every such increase augments our capacity of realizing our purposes, and therefore augments our capacity for evil, if our purposes are unwise.
 Source: Bertrand Russell : Knowledge and Wisdom (1954)
 More info.: https://russell-j.com/beginner/1073_KW-060.HTM

<寸言>
 科学の進歩とともに膨大な知識が生み出されており、それにつれて膨大な数の専門家が生まれています。しかし、たとえば新型コロナウィルスに関する専門家に限っても、基礎研究者、臨床研究者、治療薬の研究者、治療専門の医者、公衆衛生対策の専門家、ウィルス感染の数理統計モデルの研究者、その他、主なものだけでも10種類くらいの専門家がいます。
 多くの場合、自分の専門分野以外のことについては慎重に発言する人が多いですが、科学的証拠がないにもかかわらず(自分の専門外のことに)強い主張をする人が時々います。我々素人から見ると、それぞれの専門家がどの範囲まで専門的知見を持っているか判断できないので、専門家の言うことを信じてしまいがちです。
 たとえば、「エアロゾロ感染」について一部の人がだいぶ前から警告していましたが、「飛沫感染対策が最重要だ」という専門家が多く、「エアロゾロ感染」対策は、長い間無視されていました。感染症の専門家で、ウィルスが空中をどのように広がっていくか実験している人はほとんどいません。それなのになぜ「エアロゾロ感染」を否定できたのでしょうか?
 そういった専門家も「スパコンの富嶽を使ったウィルスのエアロゾル感染を視覚化」した動画がTVで放映されることによって、「エアロゾル感染を」認めるようになりました。しかし、「エアロゾル感染」などないと強く主張していた某研究者は(ひとことも反省の言葉を述べず)自分の過去の発言はなかったかのように振る舞っています。
 「知識は力なり」(F. ベーコン)ですが、知識をいっぱい持っている専門家も、知恵がたりない人はけっこういます。少し疑いをもって専門家の言うことに耳を傾けたほうがよさそうです。

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