バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 正規の勉強のほかに,少年少女(生徒)は,現在論争の的になっている政治や社会に係るまた神学すらに係る重要問題に関心を寄せるように奨励されなければならない。・・・。こういう討論では,教師は,たとえ(個人的な)強い確信を持っている場合でも,特定の側に立つことがないようにしなければならない。もしも,大半の生徒が一方の側に立つようであれば、教師は「単に論争のためにこうします」と言って反対の側に立つとよい。さもなければ教師の役割は事実に関する誤りを正すことに限らなければならない。こういう方法によって、生徒達は討論を言葉の上での勝負を争うものとしてではなく真理を突きとめる手段として学ぶことができるだろう。


In addition to regular work, boys and girls ought to be encouraged to take an interest in current controversial questions of importance, political, social, and even theological. ... In these (debates), the teacher should learn not to take sides, even if he or she has strong convictions. If almost all the pupils take one side, the teacher should take the other, saying that it is only for purposes of argument. Otherwise, his part should be confined to correcting mistakes as to facts. By such means, the pupils could learn discussion as a means of ascertaining truth, not as a contest for rhetorical victory.
 Source: On Education, especially in early childhood, 1926
 More info.: https://russell-j.com/beginner/OE16-050.HTM

<寸言>
 日本では、意見が分かれる問題、特に政治に関する問題については、議論の題材にとりあげない学校がほとんどでしたが、最近は変わってきているでしょうか?
 問題は、ラッセルの言っているような授業の方法をとれる(力のある)教師が少ないというのが一番の問題かも知れません。教師自身が、論争になることは話題にしないという教育や躾を受けてきていれば、ディベート教育をうまくやることはできません。
 こういった教育をすれば、生徒はみな、まず「事実を知ろうと自分で調べる努力」をするようになるはずです。現在、多くの人(や生徒)が知っている「事実」はマスコミから提供される(された)ものばかりであり、自分が興味・関心に従って調べて知るにいたった「事実」はほとんどありません。

 30年も経過していれば、政党(与野党)の不正や腐敗に関わる「歴史的」事実を「教材」として話題にしてもよさそうですが、そんなことはあまり許容されそうにありません。たとえば、日本の非核三原則が評価されて佐藤栄作首相(当時)にノーベル平和賞が授与されましたが、後に(米国の情報公開によって)「佐藤栄作が非常時における核兵器の日本持ち込みを米国に密約していたこと」が明らかになりました。また、佐藤栄作(当時、自民党の前身である自由党の幹事長)が逮捕寸前までいきましたが法務大臣の指揮権発動で逮捕をまぬがれました。今ではどちらも「歴史的事実」となっていますが、学校(義務教育)でとりあげる教師がいたら、「偏向教育だ!」ということで退職に追いやられそうです。安倍元総理が一番騒ぎ出しそうです。

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