バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 私は(今でも),ブルータスとキャシアスとの争いのシーン(場)を演じて,次のようにさけんで言ったとき,とても楽しかったことを,覚えている。

 私はあんなローマ人になるくらいなら
 むしろ犬になって月に向かって吠えるほうがましだ

『ジュリアス・シーザー』とか,『ヴェニスの商人』とか,その他自分にあった演劇(芝居)で役を演ずる子供は,自分の役だけではなく,他の大部分の役も知るようになるだろう。そうした演劇(芝居)は,彼らの頭(心)の中に長い間,すべて喜びとしてとどまるだろう。


I remember the exquisite amusement with which I acted the quarrel scene between Brutus and Cassius, and declaimed.

I had rather be a dog and bay the moon
Than such a Roman.

Children who take part in performing Julius Caesar or The Merchant of Venice, or any other suitable play, will not only know their own parts, but most of the other parts as well, The play will be in their thoughts for a long time, and all by way of enjoyment.
 Source: On Education, especially in early childhood, 1926
 More info.: https://russell-j.com/beginner/OE15-080.HTM

<寸言>
 小中学校の授業で、文学を教える方法について論じた一節です。
 詩人や作家の生没年や作品名を暗記させることは全く役に立たないが、優れた文学作品に親しむにあたって、演劇などで役を演じること(またそのために暗記をすること)はとても有益だと論じています。そうして引用した文章の少し前で、次のように行っています。

「大事なことは,一定の量の優れた文学作品に大いに親しむことであり,それは,(自分の)文章のスタイル(文体)だけでなく,思想のスタイルまで影響されるような親しみ方でなくてはならない。かつては,聖書がイギリスの子供たちにそうした影響を与え,確かに散文のスタイルに良い影響(効果)をもたらした。だが,現代の子供で聖書をよく知っているものはごくわずかである。文学のよい影響は,作品を暗記することなしには十分には得られない,と私は思っている。(注:昔の日本で言えば、「素読」ですね。)作品を暗記することは,かつては記憶力を訓練するものとして推奨されていたが,心理学者たちは -たとえなんらかの効果があるとしても- 暗記には記憶力の増進効果はほとんどないことを証明した。現代の教育者たちは,暗記をますます重視しなくなってきている。しかし,彼らは間違っていると思う。その理由は,暗記が記憶力を増進してくれる可能性があるからではなく,話したり書いたりするときの言葉の美しさに影響を与えるからである。言葉の美しさは,思想(考えたこと,思っていること)の自発的な表現として,努力なしに出てくるのでなければならない。」

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