ラッセル英単語・熟語1500 |
自分の望んでいないことを擁護して成功することよりも,自分が望んでいることを擁護(主張)して失敗することのほうがより無益であると彼(=現代人)には思われる。しかし、彼の望むものが -自分の成功以外のものであり-、強烈かつ明確なものである場合には、その欲求が満たされないのであれば、彼の権力愛に対し満足はまったく存在しないであろうし、成功のために自分の目的を変えることは、彼にとって、悪魔を崇拝するようなものだとみなすことができるであろうほどの変説行為に思われるであろう。
To advocate unsuccessfully what he( = modern man)wants seems to him more futile than to advocate successfully what he does not want. But if his wants, other than personal success, are strong and definite, there will be no satisfaction to his sense of power unless those wants are satisfied, and to change his objects for the sake of success will seem to him an act of apostasy which might be described as worshipping Satan..
Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER17_030.HTM
<寸言>
若い時は自分の気持ちや理想に対し素直であるが、歳をとっていくにつれ、現実と妥協し、安心・安全をより望むようになる、というのが通常でしょうか?
人生の「勝者と敗者」や「成功者と失敗者」という言い方は嫌なものであり、人の一生はそんなに単純なものではないですが、自分は「勝者」「成功者」だと思っている人達は、そういって褒められることを一番うれしがります。
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell