バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 政府の観点からみた場合の民主主義の長所の一つは,民主主義は政府が一般市民を騙し易くしてくれることである。その理由は,一般市民は民主主義(的な)政府を「自分(達)の」政府である(注:押し付けられた政府ではなく自分達が選んだ政府)と考えるからである。迅速に良い結果が出ない戦争に対する反対は,いかなる政治体制下においてよりも民主主義体制下において生じるのがずっと遅い。民主主義国においては,大多数の人々が政府に背を向けるのは,自分達の選んだ指導者を今までよく思ってきたのは間違っていたということを自認した時のみであり,そのようなこと(自分の間違いを認めること)は困難なことであり不愉快なことである。


One of the advantages of democracy, from the governmental point of view, is that it makes the average citizen easier to deceive, since he regards the government as his government. Opposition to a war which is not swiftly successful arises much less readily in a democracy than under any other form of constitution. In a democracy, a majority can only turn against the government by first admitting to themselves that they were mistaken in formerly thinking well of their chosen leaders, which is difficult and unpleasant.
Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
 More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER09_090.HTM

<寸言>
 同等の兵力の場合、独裁国家の連合(例:第二次世界大戦時の日独伊の枢軸国)よりも民主主義国の連合(例:英米等の連合国)のほうが、戦争に勝利を得やすいというのは納得できます。

 民主主義国においては「民主主義的な」選挙によって代議士を選び、議会で最大の勢力を持つ政党が、必要に応じ他の党の協力を得て、内閣を組閣して政治を行います。民主主義国においては、政府(の指導者)が嘘をいろいろつけば、国民の支持を失って、政権は崩壊してしまいます。従って、嘘をいろいろついてきた政治家も、よほどのことがない限り、嘘をついたことは認めません。

 安倍元総理が非常に多くの嘘をついてきた具体的かつ客観的な証拠がいっぱいありますが、未だに自民党の最大派閥の領袖として権力を振るっています。自分の愚かさを認めたくない国民が多く、嘘のいろいろな証拠を自分でも確かめてみようとするような面倒なことはしたくない国民が多いせいでしょうか?

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