バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 世論は軍事力における不可欠の要素であるのは事実である一方,軍事力は世論を生みだしうることも等しく事実である。ほとんどいずれのヨーロッパの国も,16世紀末のヨーロッパの政府の宗教(国家宗教)を,現在,自国の(公認)宗教としており,これは,主として,数ケ国において軍事力によって迫害と宣伝を統制したことに(その原因を)帰せなければならない。


While it is true that opinion is an essential element in military force, it is equally true that military force may generate opinion. Almost every European country has, at this moment, the religion which was that of its government in the late sixteenth century, and this must be attributed mainly to the control of persecution and propaganda by means of the armed forces in the several countries.
Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
 More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER09_010.HTM

<寸言>
 西洋(キリスト教徒の国々)によって征服された地域や国(植民地)の多くはキリスト教国となり、イスラム教徒によって征服された地域や国は、多くの場合、イスラム教がその国の公認宗教となっています。
 そうして、いつの間にか、他の宗教は間違っていると思ったり、邪教であるかのように思う人が増えていきます。
 多くの国で政教分離が原則となっています。しかし、政治家は、巨大な宗教組織(たとえば創価学会)の後援を得れば当選の可能性が高まりますので、実際は信じていなくても(愚かな宗教・信仰だと思っても)、宗教を利用する政治家もかなり存在しています。

 なお、"opninion"はここでは「意見」ではなく、「世論」です。

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